京都地方裁判所 昭和55年(ワ)1592号 判決
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【判旨】
(一) 被告は、原告は訴外金庫に対し本件保証契約に違反したことを理由として免責の主張をすべきであつたと主張するので、まずこの点について検討する。
1 原告と訴外金庫間に被告主張のような内容の合意がなされていたことについては当事者間に争いがない。
2 ところで、<証拠>によれば、右の合意は、原告と訴外金庫間に取交わされている定型的な約定書により合意されているものであるが、右約定書は原告が信用保証協会法二〇条に基づく保証を行うについてその保証契約の方式や効力等の一般的事項を定めたものであつて、これによれば個々の保証契約は右約定書の定めるところに従い、原告が訴外金庫に対し信用保証書を交付することによつて成立するものとされているのである(約定書一条)。
このように個々の保証契約は約定書による合意とは別個に成立するものとされていることや、約定書一一条に定める原告の保証債務の免責事由としては、前示の訴外金庫が「保証契約に違反したとき」(同条二号)のほか約定書「三条の本文に違反したとき」(同条一号)と定め、約定書の条項に違反した場合を殊更に明示している趣旨に鑑み、同条二号の「保証契約に違反したとき」とは信用保証書の交付によつて成立するところの個々の保証契約に違反した場合をいうのであつて、約定書一般の条項に違反した場合をいうのではないものと解するのが相当である。
そうすると約定書九条に違反するものとして一一条二号に基づき原告は訴外金庫に対し本件保証債務の免責を主張すべきであつたとする被告の主張は失当であり、採用しえない。 (村田長生)